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 撮影機材

初級〜中級 住宅写真の撮り方 



カメラ
中級者としては、レンズ交換可能なデジイチ(デジタル一眼レフ)がほしい。デジイチなら、どのメーカー、どの機種でもOK。現行機種を見れば、すべて600万画素以上あるのでサイズ的にも問題なし。デジイチのいいところは、交換レンズが豊富なこと。たとえば、12mmとか14mmなどの超広角レンズも使える。これはコンデジでは真似できないこと。
とはいっても、最近のコンデジの性能は驚くばかり。うまく撮れば、かなり使える。別ページの
コンデジの活用を参照。

カメラを買うお金がなかったら、この際女房を質に入れよう。なにかの間違いで、うまいこと質草になったら、いい機会だから流してしまおう。やはり、なんとかとなんとかは新しいほうがいいからね。もちろんこれは冗談。

おれが使っているカメラは、ニコンD800(3600万画素)。ニコンにこだわっているわけではないが、35mmがニコンだったのでそのまま移行したためだ。
フィルムカメラもそうだが、高いカメラも安いカメラも写真の仕上がりにはあまり影響しないものだ。とはいっても、高いカメラを使いたいんだよね。


以前はリンホフテクニカルダン45なんていう4×5(シノゴ)カメラも使っていたが、もうお払い箱なんでヤフオクで売り払ってしまった(汗)。リンホフテクニカルダン23は傷だらけで売るに売れず、今はバッグの中で眠っている。



レンズ
望遠レンズも使うが、やはり広角レンズだ。16-35mmF4というズーム。手ブレ補正機構(VR)が、建築写真に向いている。
APSなら、各社から10-20mmクラスが出揃っているので、好きなのを選ぶといい。
広角ズームレンズ全般にいえることだが、シグマ10-20mmの場合なら端の10mmと20mmを使わないこと。
ディストーション等がひどいためだ。10-20mm のズームなら、12mmから18mmの間で使おう。

風景写真なんかではこのディストーションはあまり問題にならないが、建築写真では大困り。垂直線が曲線になってしまうからだ。ディストーションというのは、ほかの収差と違っていくら絞り込んでも改善されない。この歪みは、Photoshopなどの画像ソフトで補正することができる。また、最近のカメラは、この歪みをカメラ内で自動補正する機能がついているので、それを使うのもいい。
おれは補正無しで撮り、Photoshopでディストーションを補正している。

フィルターについては、賛否両論。おれはレンズ保護のために装着しているが、撮影時には外している。ならレンズキャップと同じじゃん。そう思う人いるだろうが、レンズキャップは知らない間に外れてしまうことがある。まあ用心のため。
レンズフードは、付けないよりは付けたほうがいい。遮光だけでなく、レンズ保護にも有効だからだ。おれの場合、撮影中レンズ先端にホワイトバランスセッターを付けることがあるので、フードは使ったり使わなかったり。逆光のときは、手で光を遮るようにしている。

撮影前、必ずレンズの汚れをチェックしよう。ブロアやブラシを使っても、指紋のような脂汚れはなかなか落としにくい。ティッシュでゴシゴシという超荒技もあるが、おすすめできない。やはり専用のものを使うべだろう。



三脚

室内は、かなり暗い。手持ちで撮ると、どうしてもブレてしまう。感度を上げてシャッタースピードを速くする手もあるが、画質がどうしても落ちてしまう。できるだけ三脚を使おう。カメラを水平垂直に保つという点でも、三脚は有効だ。
愛用しているのは、スリックのカーボン713EX。全高は約170cm、ローは33cm。重量は2010g。さすがカーボン。一見頼りなげだが、かなりのしっかりもの。雲台にスリックのDQ-20というクイックシューを付けている。ときどき手持ちで撮るんで、着脱の速いクイックシューはとても便利。
以前は、小型カメラ用としてマンフロット055B(141RC付き)を愛用していた。さらにローアングルが必要なときは、055Bのショートタイプ(#115付き)を使ったが、この#115という変った形状の雲台が非常に使いづらかった。違うものに替えればいいのだが、使用頻度が少ないので今もそのままだ。
さらにさらにローアングルが必要なときは、スリックのプロミニ(320g)というおもちゃのようなものも使う。とにかく小さいんで、カウンターの上とかでもOK。

昔はペンタックス67などの中型が中心だったため、ハスキーハイボーイを使っていた。こいつは全高2.6メートルなので、ハイアングル用として今も重宝している。

三脚ではないが、クランプ式の固定具もときどき役に立つ。
左の写真は、LPLのユニバーサルクランプ。テーブルとか棒などに固定するものだが、三脚の足に取り付けてローアングルを確保することもある。自由雲台を併用すると、使い良い。




ライティング
右の写真は、カメラ上部に取り付けるクリップオンタイプ。小さくて頼りなさそうだが、デジタル撮影ではかなり活躍する。カメラの感度を上げれば、光量の少なさをカバーできるからだ。ただ照射角が狭いので、超広角レンズにはそのまま使えない。ストロボの前にディフューザーを置くか、天井などに光をバウンスさせて使うのが基本。
おれがよく使っているストロボはクリップオンタイプではなく、それより大きいモノブロックタイプ。下の写真はプロペットの200Wモノブロックストロボ。スタジオで使うのは1200Wとか2400Wの大型ストロボだが、住宅撮影ではこのポータブルなモノブロックストロボが使い良い。おれの場合、普段は400Wと200Wの2灯持って行くが、実際よく使うのは400W。といっても、400Wフルに使うことはまれ。出力的には150Wとか200Wで十分だと思う。価格は5万円前後と高価だが、これを使いこなすようになれば撮影技術は格段に伸びる。ハイアマチュア用で、物好きの方におすすめ。

どういうときにストロボを使うかというと、窓からの光が強過ぎる場合、色温度を整える場合、室内写真で庭などを入れて撮る場合、手持ちで速いシャッターを切りたいときなど。
中・大型ストロボは、被写体に向かって直接発光するということはあまりない。一般的にはアンブレラやライトボックスを併用する。が、住宅写真ではそれらをあまり使わない。ギリギリまで下がって撮影することが多く、スペースに余裕がないためだ。おれの場合は左手にレリーズ、右手にストロボというスタイルで、天井や後ろの壁にバウンスさせて使うことが多い。
天バン」「壁バン」というやつ。白壁でなくて壁に色が付いている場合は、色がかぶってしまうので壁に白いシーツなどを垂らす。また床にシーツを広げてバウンスさせることもある。
またカメラの後ろに白いシーツを垂らし、シーツをディフューザーにする場合も。とにかく光を均一に、しかも柔らかくすることがポイント。

カメラモニターを見ながら、光の回り具合、反射、陰、外光とのバランスをチェックする。これがむずかしい。光量やストロボの向きを変えるなど、とにかくいろいろやってみる。下手な鉄砲で、10カットも20カットも撮ろう。フィルムだと、こうはいかないが‥。
ストロボを使用すると、対面するガラスなどに反射することがある。ストロボを発光しないカットも撮り、後で合成するといい。この手の合成は、ごく簡単な画像処理だ。
左の写真はライティングスタンド。ストロボなどの照明器具を保持する道具。これもひとつあると便利。


右の写真は、ランプホルダー。各種電球の装着が可能な照明器具。家庭用の白熱電球や蛍光灯など、いろいろ持って行くと便利。
ランプホルダーを手に持ってカメラのすぐ上部で照らすのがラクチンだが、どうしても陰が出てしまう。シャッタースピードが2秒とか4秒とか遅い場合は、ランプホルダーをカメラの右左上下と動かすと、陰が見苦しくなくなる。これはまあ、ちょっとしたテクニック。

家庭用の電球は、白熱灯、蛍光灯、LEDなど、種類はいろいろ。住宅の場合、すべての照明が同じ種類ということはまずない。同じ画面に2種類以上の照明というのは、色の調整がむずかしいものだ。相対的な明るさを考慮しながら片方の照明をオフにしたり、電球を同じ種類のものに取り替えたりするといい。




その他
○建築写真では、カメラを水平垂直に保持することが基本。
便利なのが、アクセサリーシューに差し込むレベル(水準器)。必需品なので、いつもカメラにつけっぱなしにしている。右の写真は、LPLのスプリットレベル。
レベルをつけても、その精度はあやしい。格子のファインダースクリーンで確認しても、完全ではない。最終的には、フォトショップなんかでの画像処理で水平垂直を修正するのだが‥。

○窓から入る光が強過ぎる場合は、窓の外をシーツ(寝具の特大シーツ)で覆う。玄関戸を開けて中に向かって撮る場合も、しばしば背後にシーツを垂らす。枠などにクリップで止めるのだが、そのクリップも各種必要だ。小さな脚立も必要。

○高いカメラアングルで撮りたいときがある。おれの場合、車のルーフキャリアに上がって撮る。地上高2メートルのルーフキャリアに立てば、3.5メートルの高さになる。車が入れない場所では、アルミ脚立が大活躍する。ルーフキャリアには1.5メートルのアルミ脚立を常時乗せているので、ルーキャリアの上に脚立を立てれば、さらに高いアングルが確保できる。建築写真に限らず、ローアングルとかハイアングルのカットは新鮮だ。電柱とか屋根とか、とにかく上がれそうなところを探そう。

○その他の小道具としては、紙テープ、バケツ、ぞうきん、ほうき、じょうろなど。いろいろ工夫するのもおもしろい。
個人的には年が年なんで、かなりの老眼。カメラの3インチのモニターを見るには、老眼鏡が不可欠だ。100均で3.5度のものをいくつも買い込んでいる。目のいい人には関係ないけど‥。