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 撮影機材

初級〜中級 住宅写真の撮り方 



カメラ
中級者としては、レンズ交換可能なデジイチ(デジタル一眼レフ)がほしい。デジイチなら、どのメーカー、どの機種でもOK。現行機種を見れば、すべて600万画素以上あるのでサイズ的にも問題なし。デジイチのいいところは、交換レンズが豊富なこと。たとえば、10mmとか12mmなどの超広角レンズも使える。これはコンデジでは真似できないこと。
とはいっても、最近のコンデジの性能は驚くばかり。うまく撮れば、かなり使える。別ページの
コンデジの活用を参照。

カメラを買うお金がなかったら、この際女房を質に入れよう。なにかの間違いで、うまいこと質草になったら、いい機会だから流してしまおう。やはり、なんとかとなんとかは新しいほうがいいからね。もちろんこれは冗談。

おれが使っているカメラは、ニコンD700(1200万画素)。ニコンにこだわっているわけではないが、35mmがニコンだったのでそのまま移行したためだ。
フィルムカメラもそうだが、高いカメラも安いカメラも写真の仕上がりにはあまり影響しないものだ。とはいっても、高いカメラを使いたいんだよね。


おれの場合、以前はペンタックス67、リンホフテクニカルダン23、リンホフテクニカルダン45、アルカスイス69などを使っていた。多用したペンタックス67は、今も4台持っている。
年に1度か2度の出番の4×5(シノゴ)は、ずっしりと重い。冠布(かんぷ)をかぶってピントグラスを覗くわけだが、映る像は天地左右逆。それはまあいいとしても、やたら暗い。腹が立つほど暗い。薄暗い室内では、もう絶望的だ。できることなら、もうフィルムは使いたくない。



レンズ
望遠レンズも使うが、やはり広角レンズだ。よく使うのが、シグマの12-24mmF4.5-5.6。大評判のNIKKOR 14-24mm F2.8G EDがほしいのだが、予算がなく我慢している。貧乏カメラマンは辛い。
APSなら、各社から10-20mmクラスが出揃っているので、好きなのを選ぶといい。
広角ズームレンズ全般にいえることだが、シグマ10-20mmの場合なら端の10mmと20mmを使わないこと。
ディストーション等がひどいためだ。10-20mm のズームなら、12mmから18mmの間で使おう。

風景写真なんかではこのディストーションはあまり問題にならないが、建築写真では大困り。垂直線が曲線になってしまうからだ。ディストーションというのは、ほかの収差と違っていくら絞り込んでも改善されない。気になる歪みは、Photoshopなどの画像ソフトで補正する。

フィルターについては、賛否両論。おれはレンズ保護のために装着しているが、撮影時には外している。ならレンズキャップと同じじゃん。そう思う人いるだろうが、レンズキャップは知らない間に外れてしまうことがある。まあ用心のためだ。
レンズフードは、付けないよりは付けたほうがいい。遮光だけでなく、レンズ保護にも有効だからだ。
おれの場合、撮影中レンズ先端にホワイトバランスセッターを付けることがあるので、フードはほとんど使わない。逆光のときは、手で光を遮るようにしている。

撮影前、必ずレンズの汚れをチェックしよう。ブロアやブラシを使っても、指紋のような脂汚れはなかなか落としにくい。ティッシュでゴシゴシという超荒技もあるが、おすすめできない。やはり専用のものを使うべだろう。



三脚

室内撮影では、三脚は不可欠。愛用しているのは、スリックのカーボン713EX。全高は約170cm、ローは33cm。重量は2010g。さすがカーボン。一見頼りなげだが、かなりのしっかりもの。雲台にスリックのDQ-20というクイックシューを付けている。ときどき手持ちで撮るんで、着脱の速いクイックシューはとても便利だ。
以前は、小型カメラ用としてマンフロット055B(141RC付き)を愛用していた。さらにローアングルが必要なときは、055Bのショートタイプ(#115付き)を使ったが、この#115という変った形状の雲台が非常に使いづらかった。違うものに替えればいいのだが、使用頻度が少ないので今もそのままだ。
さらにさらにローアングルが必要なときは、スリックのプロミニ(320g)というおもちゃのようなものも使う。とにかく小さいんで、カウンターの上とかでもOKだ。

数年前まではペンタックス67などの中型が中心だったため、ハスキーハイボーイを使っていた。こいつは全高2.6メートルなので、ハイアングル用として今も重宝している。

三脚ではないが、クランプ式の固定具もときどき役に立つ。
左の写真は、LPLのユニバーサルクランプ。テーブルとか棒などに固定するものだが、三脚の足に取り付けてローアングルを確保することもある。自由雲台を併用すると、使い良い。




ライティング
右の写真は、カメラ上部に取り付けるクリップオンタイプ。小さくて頼りなさそうだが、デジタル撮影ではかなり活躍する。カメラの感度を上げれば、光量の少なさをカバーできるからだ。ただ照射角が狭いので、超広角レンズにはそのまま使えない。ストロボの前にディフューザーを置くか、天井などに光バウンスさせて使うのが基本。
おれがよく使っているストロボはクリップオンタイプではなく、それより大きいモノブロックタイプ。下の写真はプロペットの200Wモノブロックストロボ。スタジオで使うのは1200Wとか2400Wの大型ストロボだが、住宅撮影ではこのポータブルなモノブロックストロボが使い良い。

普段は400Wと200Wの2灯持って行くが、実際よく使うのは400W。といっても、400Wフルに使うことはまれなので、出力的には150Wとか200Wで十分だと思う。価格は5万円前後と高価だが、これを使いこなすようになれば撮影技術は格段に伸びる。ハイアマチュア用で、物好きの方におすすめ。

どういうときにストロボを使うかというと、窓からの光が強過ぎる場合、色温度を整える場合、室内写真で庭などを入れて撮る場合、手持ちで速いシャッターを切りたいときなど。
中・大型ストロボは、被写体に向かって直接発光するということはあまりない。一般的にはアンブレラやライトボックスを併用する。が、住宅写真ではそれらをあまり使わない。ギリギリまで下がって撮影することが多く、スペースに余裕がないためだ。おれの場合は左手にレリーズ、右手にストロボというスタイルで、天井や後ろの壁にバウンスさせて使うことが多い。
天バン」「壁バン」というやつ。白壁でなくて壁に色が付いている場合は、色がかぶってしまうので壁に白いシーツなどを垂らす。また床にシーツを広げてバウンスさせることもある。
またカメラの後ろに白いシーツを垂らし、シーツをディフューザーにする場合も。とにかく光を均一に、しかも柔らかくすることがポイントだ。

カメラモニターを見ながら、光の回り具合、反射、陰、外光とのバランスをチェックする。これがむずかしい。光量やストロボの向きを変えるなど、とにかくいろいろやってみる。下手な鉄砲で、10カットも20カットも撮ろう。フィルムだと、こうはいかないが‥。
ストロボを使用すると、対面するガラスなどに反射することがある。後で消すのがむずかしそうだったら、ストロボを発光しないカットも撮り、後で合成する。この手の合成は、ごく簡単な画像処理だ。

左の写真はライティングスタンド。ストロボなどの照明器具を保持する道具。これもひとつあると便利。


写真用のリフレクターランプ(ブルーとタングステン)だけでなく、家庭用の白熱電球や蛍光灯も各種持って行く。ライティング用としても使うが、部屋の照明器具の電球を適当なものに替えるためだ。色を統一するために蛍光灯(電球型)を白熱電球に替えたり、明るすぎる場合はワット数の小さいものに替えたりする。面倒なようだが、画像処理でどうこうするよりはるかに楽だし、きれいだ。
ランプホルダーを手に持ってカメラのすぐ上部で照らすのがラクチンだが、どうしても陰が出てしまう。シャッタースピードが2秒とか4秒とか遅い場合は、ランプホルダーをカメラの右左上下と動かすと、陰が見苦しくなくなる。これはまあ、ちょっとしたテクニック。




その他
建築写真では、カメラを水平垂直に保持することが基本。
便利なのが、アクセサリーシューに差し込むレベル(水準器)。必需品なので、いつもカメラにつけっぱなしにしている。右の写真は、LPLのスプリットレベル。
レベルをつけても、その精度はあやしい。格子のファインダースクリーンで確認しても、完全ではない。最終的には、フォトショップなんかでの画像処理で水平垂直を修正するのだが‥。

窓から入る光が強過ぎる場合は、窓の外をシーツ(寝具の特大シーツ)で覆う。玄関戸を開けて中に向かって撮る場合も、しばしば背後にシーツを垂らす。枠などにクリップで止めるのだが、そのクリップも各種必要だ。小さな脚立も必要。

高いカメラアングルで撮りたいときがある。おれの場合、車のルーフキャリアに上がって撮る。地上高2メートルのルーフキャリアに立てば、3.5メートルの高さになる。車が入れない場所では、アルミ脚立が大活躍する。ルーフキャリアには1.5メートルのアルミ脚立を常時乗せているので、ルーキャリアの上に脚立を立てれば、さらに高いアングルが確保できる。建築写真に限らず、ローアングルとかハイアングルのカットは新鮮だ。電柱とか屋根とか、とにかく上がれそうなところを探そう。

その他の小道具としては、紙テープ、バケツ、ぞうきん、ほうき、じょうろなど。いろいろ工夫するのもおもしろい。
個人的には年が年なんで、かなりの老眼。カメラの3インチのモニターを見るには、老眼鏡が不可欠だ。100均で3.5度のものをいくつも買い込んでいる。目のいい人には関係ないけど‥。